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有職文様素材集1ー3 (有職文・大柄地文)

豪華な文様がページを華麗に彩ります              


有栖川菊枝折1 有栖川菊枝折2 有栖川菊枝折3
有栖川菊枝折4 有栖川菊枝折5 有栖川菊枝折(二陪織物)
菊唐草1 菊唐草2 菊唐草3 菊唐草4
雲鶴1 雲鶴2 雲鶴3 雲鶴4
小葵地紋に鳳凰 鳳凰1 鳳凰2 鳳凰唐花1 鳳凰唐花2 鳳凰唐花3
飛鶴1 飛鶴2 飛鶴3 飛鶴4 飛鶴5

熱田神宮・桐竹鳳凰文

熱田神宮の御神宝である表着(うわぎ)に見られる文様です。1458年に足利義政によって奉献されたと伝えられています。萌黄の小葵地文(古式のタイプ)に黄色で桐竹の幹を、薄紫と濃色で桐葉と鳳凰を縫取織した豪華な二陪織物です。桐竹鳳凰文は古来天皇の専用文様とされていました。
 現在、天皇の袍の文は「筥形(はこがた)文」と呼ばれる四角い文様が整列したものになっており、桐竹鳳凰に麒麟と州浜形が加えられていますが、この御神宝では、それがない古式のタイプを示しています。古くはかなり自由な造形をしていたようです。
 ここでは本来の色目と共に、アレンジしたタイプも用意しました。

鶴ヶ岡八幡宮・白小葵地鳳凰文

鶴ヶ岡八幡宮の御神宝である袿(うちぎ)に見られる文様です。 白の小葵地文(古式のタイプ)に浅黄・萌黄・薄紫・濃色の四色で鳳凰を縫取織した二陪織物です。13世紀後半、亀山上皇が蒙古襲来の際に敵国降伏を祈願して奉納したとも言われています。現存する装束の中では最古に属するもので、その後に多様化・様式化する小葵文も、このタイプが原型のようです。
 ここでは本来の色目と共に、淡紅色にアレンジしたタイプも用意しました。

熊野速玉大社・萌黄小葵地浮線綾文

熊野速玉大社は、中世に熊野三山詣が大流行し、奉納される御神宝も数多く、結果として国宝・重要文化財級の装束の宝庫です。ここでは最も有名な衵(あこめ)の文様をご紹介します。これは14世紀、足利義満が奉献したとも言われています。

現代女子皇族・裳の摺り文様

裳の摺文(桐竹鳳凰) 裳の摺文2 裳の摺文3
比翼文
繁菱1 繁菱2 繁菱3 繁菱4
遠菱1 遠菱2 遠菱3 遠菱4
竪繁菱 竪遠菱
横花菱(遠菱)1 横花菱(遠菱)2 横花菱(遠菱)3
霞1 霞2 霞3
霊雲 八咫烏

解説

有栖川菊折枝(ありすがわきくおりえだ)
菊の小枝を手折った文様で、宮中でよく用いられました。有名なのは有栖川宮家に伝来し、高松宮家に旧蔵された白亀甲地菊折枝文二陪織物の半尻(子供用の狩衣で、暴れても問題ないように後ろ身が短い)ほか、宮中装束でさまざまに使用されているものです。
雲鶴(うんかく)
親王の袍(束帯の上着)などに用いられる縁起の良い文様です。
裳の摺文(すりもん)
女房装束(十二単)の後ろに長く引く「裳」には、ステンシル染めのような摺り文で文様が施されました。海辺の文様なども多かったのですが、ここでは近世以降の皇族が用いている「桐竹鳳凰」文をご紹介しました。
繁菱(しげびし)
装束の下着である単(ひとえ)に用いられた文様です。正式な束帯などの場合は紅色の(繁菱4)ものが用いられました。略装の衣冠や直衣などの場合は黄色や萌黄色なども用いられたようです。
遠菱(とおびし)
束帯の裾を長く引く「裾(きょ)」と、それに続く束帯の下に着る「下襲(したがさね)」。冬は白ですが夏は蘇芳色の遠菱文様です。「遠い」というのは、菱と菱の間が開いていることを言います。
竪菱(たてびし)
単の繁菱、下襲や裾の遠菱は横方向の菱が原則ですが、天皇や東宮、摂関家などでは他と区別するために、たて方向に菱を配しました。
横花菱(よこはなびし)
単の文様ですが、高齢者は大きな文をまばら(遠く)に配置します。この横花菱は上皇の単として残っています。若いときは小さな文をたくさん(繁く)、年を取るにつれて大きな文をまばらに配置するのが、あらゆる装束の原則です。
霞(かすみ)
有職文様とは言えませんが、平安時代に開花した大和絵にみられる霞文様です。かすみがたなびく様子を美しく表現したものです。